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Uncertainly

思えば今日は、

一日中あいまいだった。

足元には白いスモークが漂っていて、

地面に落ちている何かを拾おうと手を伸ばすと、

ゆらゆら煙が立ち上ってきて視界を遮る。

確実だったのは、 

駅から沼までのバス代210円。

それだけ。

 

11:00に目が覚めた。

ケータイを見る。

天気予報が更新されていない、昨夜のままだ。

服を買いに行くか、電気屋に行くか、絵を見に行くか、

はたまた、絵を見に行った後電気屋に行くか迷う。

とりあえず、顔を洗うことにした。

 

何を着たらいいのだろう。

雨は降るのだろうか。

なかなか当たる、ケータイの天気予報が

まだ更新されない。

この前買った黒い靴を履きたいが

雨に濡らしたくなかった。

グレーのジャケットを羽織って、思う。

もう春なのに、これでは暑苦しいじゃないか。

春先に着る、上着がなかった。

 

服選びに1時間かかってしまった。

絵を観る前に、馴染みのドトールでブランチにしたかったのに。

腹が空いているが電車に乗り込むことにした。

 

失敗したかな、と思い

30分後には

あぁ、失敗だ、と確信した。

寒かった。

春なのに、寒かった。

グレーのジャケットや、冬用の黒いコートで良かった。

駅のホームにいる若い女性がマフラーをしている。

なんだ、この前は自分しかしていなかったのに。

ふと、買い物に行ったときのことを思い出した。

 

次は、~沼、~沼です。

港を連想させるような、倉庫が立ち並ぶバス停だった。

函館みたいだな、と思った。

目の前に、細い道が続いている。

展覧会は、この先だろうか。

歩くことにした。

風が冷たい。

ペラペラの上着が頼りない。

途中、右手に

まるで狼のような大きい犬がいた。

 

行き止まりだ。

引き返すことにする。

「2つの倉庫の間を通って、三叉路に出たら左折」

  

三叉路とは、このことだろうか。

竹が生い茂る、砂利道が伸びていた。

ここは何だか、九州みたいだ。

昨日まで雨だったせいか、地面がぬかるむ。

さっきから、人を見かけない。

不安になる。

ここであってるのだろうか。

 

水面が黒く波打っている。

沼があった。

後ろから、竹の葉の揺れる音がする。

静けさの中で、犬と目が合った。

さっきとは違う犬だ。

沼が自分を呼んでいる気がする。

どこからともなく白い煙がくるようで、

早足で踵を返した。

 

まるで、自分を誘うような

赤い矢印を見つけた。

さっきまで、こんなの見なかったのに。

緑や灰色の混じる冴えない景色の中で、赤だけが鮮明だった。

 

一定間隔で矢印は続く。

自分が試されているような気がしてきた。

ふと、何者かの視線を感じてはっと右を見る。

犬だ。犬がこっちを見ている。

首輪についている鈴が、チリンと音を立てた。

今日はやけに、犬を見る。

 

不確実。

あいまい。

 

光と影が混ざっていたのだろうか。

http://marunuma-artpark.co.jp/collection/0802.html

 

 

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

スモークといえば、今日地元は霧だったよ。
近々帰ってくると聞いたけど本当かね。
こ、今度メールするよ。

ひ、久しぶりにブログを更新したよ。

投稿: 奏杏 | 2008年4月24日 (木) 23時04分

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